やりこんで分かった「タイムボム」の魅力と“ボマー有利”問題 ― 人狼好きが何度も遊んだ実プレイレビュー
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正体を隠して導線を切る、脱落者なしの心理戦
『タイムボム(Time Bomb)』は、佐藤雄介がデザインし、人気イラストレーターの326(ナカムラミツル)がイラストを手がけたアークライトの正体隠匿系カードゲームです。プレイヤーは時空爆弾を解除したい「タイムポリス(時空警察)」と、爆発させたい「ボマー団」に分かれ、正体を隠したまま心理戦を繰り広げます。プレイ人数は2〜8人、対象年齢は10歳以上、プレイ時間は約1〜30分。ルールはやさしく、価格も2,000円前後と手ごろで、小箱サイズなので飲み会やボードゲーム会にも気軽に持ち出せます。
私は人狼をよく遊ぶ友人たちと、このタイムボムを何度も何度も繰り返し遊んできました。正直に言って、かなりやりこんだ一本です。この記事では、遊び込んだからこそ見えてきた面白さと、気になった点まで正直にお伝えします。
| デザイナー | 佐藤雄介 |
|---|---|
| イラスト | 326(ナカムラミツル) |
| メーカー | アークライト |
| プレイ人数 | 2〜8人 |
| プレイ時間 | 約1〜30分 |
| 対象年齢 | 10歳以上 |
ルールはシンプル。「どの導線を切るか」だけ
各プレイヤーには陣営カードと導線カードが配られます。導線カードは「解除」「BOOM(爆弾)」「しーん…(何も起きない)」の3種類。手番のプレイヤーはニッパータイル(通称ペンチ)を使い、他プレイヤーの前に伏せられた導線を1枚だけ選んで切ります。「解除」を切れば解除チップが1つ青になり、「BOOM」を切った瞬間にボマー団の勝利。切られた人が次にニッパーを持ち、これを人数分くり返して1ラウンドです。カードを回収してシャッフルし、配り直して計4ラウンド。すべての「解除」を切ればタイムポリスの勝利、「BOOM」を切ってしまうか4ラウンドで解除しきれなければボマー団の勝利となります。
やることは「どの導線を切るか選ぶ」だけ。だからインストール(ルール説明)もとても楽で、その場でサッと始められます。
忘れられないのは、ボマー連携が決まった瞬間
何度も遊んだ中でいちばん気持ちよかったのは、自分がボマー側だったときのことです。ペンチ(ニッパー)を握った局面で、仲間のボマーにそれとなくCO(=自分の正体を明かすこと)を促し、意思を通じ合わせる。そこからボマー同士で狙いを合わせて連携し、そのまま爆発に持ち込んで勝ち切ったときの快感は格別でした。ただ運で導線を引くだけのゲームではなく、「味方は誰か」「どう合図を送るか」という読み合いが勝敗を左右する。この一体感こそ、タイムボムを繰り返し遊びたくなる理由だと感じています。
私はタイムポリスもボマー団も両方やり込みましたが、遊び込むほどに感じたことがあります。慣れてくるとボマー側が有利になりやすいのです。そこでおすすめしたいのが、追加ルールの第三陣営「スパイ」を入れること。これを加えるだけでゲームの緊張感と読み合いが一段深まります。
初心者は最初だけ戸惑うかも。でも入り口としては優秀
人狼やボードゲームの経験が少ない人だと、最初のプレイでは「何を楽しめばいいのか」が少し掴みにくいかもしれません。とはいえ、人狼と比べればずっととっつきやすいのも事実です。何より、ボマーだと正体がバレてもゲームから脱落せず最後まで参加できるので、正体隠匿系の入り口としてはかなり入りやすい一本だと思います。
惜しい点:第三陣営なしだとボマーが強すぎる
やり込んだからこそ気になったのが、バランスの偏りです。第三陣営を入れずに遊ぶと、ボマーがCOしてペンチをパス(=切る役を回し合う)する動きが強力で、統計的にはボマー団の勝率が高くなるゲーム性になっていると感じました。裏を返せば、前述のスパイを入れることで解消しやすい問題でもあります。基本ルールで物足りなくなったら、迷わず第三陣営を導入するのがおすすめです。
こんな人におすすめ
人狼に興味がある人、あるいは「サクッと人狼っぽい体験をしたい」人にぴったりです。ルールがシンプルでインストールも楽なので、ボードゲーム初心者を誘う一本目としても優秀。脱落者が出ないので、全員が最後までゲームに関わり続けられます。
総合評価
繰り返し遊びたくなる中毒性があり、実際に私はかなりやり込みました。シンプルなのに読み合いが熱く、脱落者なしで最後まで盛り上がる ― 正体隠匿系の入門としても、やり込み用としても自信を持っておすすめできる一作です。第三陣営を入れてバランスを整えれば、さらに長く遊べます。